父が回転売買していた毎月分配型投信、カン・チュンドさんの記事に取り上げられていました

北アルプス剣岳頂上
北アルプス剣岳頂上

インデックス投資の参考にフォローしているカン・チュンドさんのブログ「インデックス投資のゴマはこう開け!」で、毎月分配型投信の問題点を指摘した記事を読みました。

私の父が購入していた投資信託「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月決算型)」が取り上げられていました。

私の父は、長年にわたり毎月分配型の投資信託を回転売買していました。

以前にも記事に書きましたが、改めて詳しく記事にします。以下は、以前の記事です。

父は毎月分配型投資信託を回転売買していた…させられていた…
2018年5月、90歳代後半の父が体調を崩し入院し、その後老人ホームに入りました。 入院中、父の希望で購入していた投資信託を解約しました。 父が自宅に残していた証券会社の書類を整理して、これまで購入してきた投資信託を調べてみました。 父は退
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カン・チュンドさんの記事・たわら男爵さんの記事

カン・チュンドさんは、記事の中で、毎月分配金が不確実なリターンを前提にして毎月確定した分配金を出そうとする点、ファンド・オブ・ファンズ形式の投資信託が二重の運用管理費用を支払うことになる点、などを指摘しています。

悪質なファンド・オブ・ファンズ形式の投資信託はどうしてなくならないのか?(ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月決算型)が純資産額第1位なんて恥ずかしいことです・・)カン・チュンドさん「インデックス投資のゴマはこう開け!」

この記事に対して、たわら男爵さんが、「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンドはボッタくりのクソファンドであると非難することはできない」、「アクティブファンドですからある程度の高コストはやむを得ません」、「これは価値観の違いですから、外野がとやかく言うべきことではない」という記事を書いています。

「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド」は悪質なのか?たわら男爵さん「40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ」

ただ、私の父は年金だけで十分に毎月の生活費を賄うことができており、毎月分配型の投資信託をもつ必要はありませんでした。しかも、以下のように無意味と思われる回転売買をさせられています。

毎月分配型投資信託そのものの良し悪しとは離れますが、毎月分配型投資信託を利用して、90歳代の父にこのような回転売買を勧めた証券会社があることを指摘しておきます。

父が購入した毎月分配型の投信

父は以前から投資信託を購入していましたが、ここに上げたのは2012年1月から2018年5月までの売買です。すべて90歳以降の売買です。

この間、5種類の投資信託を売買していますが、すべて毎月分配型、ファンド・オブ・ファンズ形式の投資信託です。すべて同じ証券会社、おなじ担当者からの購入になります。

取引残高報告書原本に証券会社の下地が印刷されているので、画素数を落としてスキャンしており、画像が粗くなっています。

2012/1/25

(売)アジオセ定期便
(買)ピクテシンコウコクインカム

2012-01-25

2012/2/27

(売)ピクテシンコウコクインカム
(買)チャイワン

2012-02-27

2013/2/4

(売)チャイワン
(買)ピクテシンコウコクインカム

2013-02-04

2013/10/23

(売)ピクテシンコウコクインカム
(買)オウシュウハイイールドユーロ

2013-10-23

2014/3/10

(売)オウシュウハイイールドユーロ
(買)ピクテグローバルインカム

2014-03-10

2015/9/8

(売)ピクテグローバルインカム
(買)アジハイプラスヘッジナシ

2015-09-08

2018/5/18

(売)アジハイプラスヘッジナシ
父は、この売却で投資を終了し証券口座を解約しました。

2018-05-18

買付ごとに30万円前後の手数料が発生している

投資信託を買い付ける際の購入手数料は各投資信託ごとに上限が決められていますが、販売会社となる証券会社がその上限の範囲で独自に定めます。

手数料率を計算すると、すべての買付で手数料の上限を支払っています。

  • 評価額=基準価額×口数÷10000
  • 手数料=精算金額-評価額
  • 手数料率=手数料÷評価額

2012/1/25 ピクテシンコウコクインカム

ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月決算型)
購入手数料上限 税込3.150%(当時)

基準価額口数精算金額評価額手数料
4,73319,500,0009,520,0749,229,350290,724

手数料率=290,724÷9,229,350=3.150%

2012/02/27 チャイワン

中華圏株式ファンド(毎月分配型) 『愛称:チャイワン』
購入手数料上限 税込3.675%(当時)

基準価額口数精算金額評価額手数料
7,25214,500,00010,901,84010,515,400386,440

手数料=386,440÷10,515,400=3.675%

2013/2/4 ピクテシンコウコクインカム

ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月決算型)
購入手数料上限 税込3.150%(当時)
※再び、ピクテシンコウコクインカムを購入!

基準価額口数精算金額評価額手数料
5,13520,500,00010,858,34210,526,750331,592

手数料率=331,592÷10,526,750=3.150%

2013/10/23 オウシュウハイイールドユーロ

欧州ハイ・イールド債券(毎月決算型)ユーロ
購入手数料上限 税込3.675%(当時)

基準価額口数精算金額評価額手数料
10,9118,400,0009,502,0629,165,240336,822

手数料率=336,822÷9,165,240=3.675%

2014/3/10 ピクテグローバルインカム

ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)
購入手数料上限 税込3.675%(当時)

基準価額口数精算金額評価額手数料
5,30917,623,2119,700,0009,356,162343,838

手数料率=343,838÷9,356,162=3.675%

2015/9/8 アジハイプラスヘッジナシ

アジアハイ・イールド・プラス(毎月分配)(ヘッジ無)
購入手数料上限 税込3.780%(当時)

基準価額口数精算金額評価額手数料
13,5426,048,1498,500,0008,190,403309,597

手数料率=309,597÷8,190,403=3.780%

アジハイプラスが最後の投資信託になりました

父は、2018年5月に体調を崩し入院し、病院のベットでわたしも手伝ってアジハイプラスを解約しました。アジハイプラスが父にとって最後の投資信託となりました。

退院後はホームに入居し、2020年9月現在ものんびりホームで生活しています。もうすぐ百歳になります。