私は、2014年に始まったNISAをきっかけにインデックス投資をはじめました。
総金融資産のうち500万円を投資用資金の元本として切り離し、その中から月3~5万円をインデックスファンドに積立投資してきました。
今回、ロールオーバーに備え、NISA枠で買付している投資信託を同額で売却と買付をしました。
NISAのロールオーバーとは
NISAでは毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。
5年間の非課税期間が終了した後は、「解約する」、「特定口座に移す」以外に、保有している金融商品を翌年の非課税投資枠に移すことができます。これを「ロールオーバー」といいます。
今回は2016年NISA枠で買付した投資信託を2021年NISA枠にロールオーバーすることになります。
ただし、ロールオーバーした場合、年末時点の時価で翌年のNISA投資枠が使われるので、翌年に投資できる金額は120万円から年末の評価額を差し引いた金額になります。
時価が120万円を超過している場合、そのすべてを翌年のNISA枠に移すことができますが、翌年のNISA枠では投資できなくなります。
同じ投資信託を同額で売却と買付をすると
私はSBI証券でNISA枠を設定しています。
SBI証券では各年NISA枠で投資した銘柄の時価評価額を確認することができます。
2016年NISA枠の年末評価額が100万円とすると、このままの評価額でロールオーバーすると2021年NISA枠の投資可能額が20万円になります。
一方で2020年NISA枠の年末評価額が50万円なら、NISA枠が70万円使われないで残ることになります。
ここで、2016年のNISA枠で保有している投資信託20万円売却し、同日に20万円買付するとします。
SBI証券の場合、先入先出方式となり、取得日が前のものから順番に売却することになるので、2016年のNISA枠で保有している部分から売却され、同じ口数を2020年のNISA枠で買い付けることになります。
その結果、口数が変わらず評価額が以下の通りになります。
- 2016年NISA枠の評価額
100万円→80万円 - 2020年NISA枠の評価額
50万円→70万円
これで、2016年NISA枠の投資信託を2021年にロールオーバーすると、2021年NISA枠の投資可能額が120万円-80万円=40万円になります。
2021年NISA枠の投資可能額が20万円から40万円に増えることになります。
注意点
投資信託には購入手数料が必要なものがあります。
また、売却時の解約手数料にあたる「信託財産留保額」が設定されているものもあります。
このような投資信託の場合、売却口数と買付口数が異なってしまいます。
購入時手数料無料で信託財産留保額が設定されていない投資信託を選ぶ必要があります。
同一銘柄を同日に同額で売却・買付することは可能?
SBI証券に、「同一銘柄を、同日に、同額で売却・買付は可能か」をいちおう問い合わせました。
実際の取引
10/21付で、「ニッセイTOPIXインデックスファンド」を」、9万円売り、9万円買いの注文をしました。
10/21付で約定しました。
取引前のNISA枠
取引前の2016年NISA枠の評価額は935,337円です。
このままロールオーバーすると、2021年NISA枠で投資できる金額は、120万円-94万円=26万円ほどになります。
一方、2020年NISA枠は、120万円-48万円=72万円の投資枠が残っています。
取引後のNISA枠
取引後、2016年NISA枠の評価額は120万円-85万円=35万円ほどになり、ロールオーバーすると2021年NISA枠は9万円ほど増えることになります。
まとめ
今回の取引で、2021年NISA枠で投資できる金額が9万円増えます。
買付余力が9万円強しかないので、9万円の売り買いを今後あと4回ほどして、2021年NISA枠を増やす予定です。